排水基準（一般排水基準と条例による上乗せ基準） | 静岡市の許認可なら久保山行政書士事務所 | ブログ

行政書士の久保山です。今日、2稿目の投稿です。

 

１稿目に関連して、「排水基準」についてお話しします。

「排水基準」は有害物質に関する「健康項目」と水の汚染状態を調べる「生活環境項目」

 

の２種類に分類されます。

 

まず、初めに「健康項目」についてみていきましょう。

 

有害物質に関する排水基準は、排水の量に関わらず、有害物質を含む排水を排出す

 

る特定事業場に課せられます。

 

環境基準と同じく有害物質はカドミウム及びその化合物をはじめ２８項目の物

 

質が定められていて、それぞれの物質について排水１L中に何mgと決められています。

 

一例をあげればカドミウム及びその化合物では0.03mg／Lです。

 

次に「生活環境項目」についてみていきましょう。この項目を列挙します。

 

水素イオン濃度（ｐＨ）、生物化学的酸素要求量（ＢＯＤ）、化学的酸素要求量（ＣＯＤ）

 

浮遊物質量（ＳＳ）、ノルマルヘキサン抽出物質含有量（鉱物油含有量）

 

ノルマルヘキサン抽出物質含有量（動植物油脂含有量）

 

フェノール類含有量、銅含有量、亜鉛含有量、溶解性鉄含有量、溶解性マンガン含有量

 

クロム含有量、大腸菌群数、窒素含有量、燐含有量

 

以上１５種類に排水基準が設定されています。

 

ただし、水質汚濁防止法では一日の平均的な排水量が５０㎥以上の特定事業場が対

 

象となっています。

 

つまり、一日の排水量が５０㎥未満であれば、排水に有害物質が含まれていない限り届

 

出の義務はあるが、排水基準遵守の義務はありません。

 

しかし、ここで注意しなければならない事は都道府県や市町村が独自に条例でより厳しい

 

条件を定めている場合があることです。

 

因みに私が住む静岡県ではどうなっているかみていきます。

 

静岡県では「水質汚濁防止法第３条第３項に基づく排水基準に関する条例」に基づく

 

上乗せ基準が架せられています。

 

また、「静岡県生活環境の保全等に関する条例」に基づく特定事業場は、同条例に基づ

 

く排水基準が定められています。

本稿はここまでです。