水質汚濁防止法、土壌汚染対策法、静岡県盛土条例の有害物質 | 静岡市の許認可なら久保山行政書士事務所 | ブログ

皆さん、こんにちは。今日は水質汚濁防止法、土壌汚染対策法そして静岡県盛土条例におけ

 

る有害物質についてふれていきます。

 

 

水質汚濁防止法の有害物質は水質汚濁防止法施行令第二条に28物質が列挙されています。

 

 

では、さっそく施行令第二条を見ていきましょう。

 

 

水質汚濁防止法施行令

 

第二条　法第二条第二項第一号の政令で定める物質は、次に掲げる物質とする。

 

一　カドミウム及びその化合物

 

二　シアン化合物

 

三　有機りん化合物（ジエチルパラニトロフェニルチオフォスフェイト（別名パラチオン）、ジメチルパラニトロチオフォスフェイト（別名パラチオン）、ジメチルエチルメルカプトエチルチオすフェイト（別名メチルジメトン）及びエチルパラニトロフェニルチオノベンゼンホスホネイト（別名EPN）に限る。）

 

四　鉛及びその化合物

 

五　六価クロム化合物

 

六　ひ素及びその化合物

 

七　水銀及びアルキル水銀その他の水銀化合物

 

八　ポリ塩化ビフェニル

 

九　トリクロロエチレン

 

十　テトラクロロエチレン

 

十一　ジクロロメタン

 

十二　四塩化炭素

 

十三　一・二―ジクロロエタン

 

十四　一・一―ジクロロエチレン

 

十五　一・二―ジクロロエチレン

 

十六　一・一・一―トリクロロエタン

 

十七　一・一・二―トリクロロエタン

 

十八　一・三―ジクロロプロペン

 

十九　テトラメチルチウラムスルフィド（別名チウラム）

 

二十　二―クロロー四・六―ビス（エチルアミノ）―ｓ―トリアジン（別名シマジン）　　

 

二十一　S―四―クロロベンジルーN・N―ジエチルチオカルバマート（別名チオベンカルブ）

 

二十二　ベンゼン

 

二十三　セレン及びその化合物

 

二十四　ほう素及びその化合物

 

二十五　ふっ素及びその化合物

 

二十六　アンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物

 

二十七　塩化ビニルモノマー

 

二十八　一・四―ジオキサン

 

 

では、この２８種類の化合物がどのように分類されるか見てみましょう。

 

おおざっぱに分けると以下のようになります。

 

 

第一のグループは揮発性有機化合物（俗にVOCという。）といい、次の１３物質です。

トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン、四塩化炭素、一・二―ジクロロエタン、

一・一―ジクロロエチレン、一・二―ジクロロエチレン、一・一・一―トリクロロエタン、

一・一・二―トリクロロエタン、一・三―ジクロロプロペン、ベンゼン、塩化ビニルモノマー

一・四―ジオキサン

 

 

第二のグループは重金属等で次の１０物質です。

カドミウム、鉛、六価クロム化合物、ひ素、水銀、シアン、セレン、ほう素、ふっ素、アンモニア及び

硝酸化合物

第三のグループは農薬等で次の5物質です。

ポリ塩化ビフェニル、有機りん化合物、チウラム、シマジン、チオベンカルブ

 

 

この分類を見て分かることはダイオキシン類が含まれていないことです。

 

ダイオキシン類はダイオキシン類対策特別措置法によって規制されているのでこのリストには

 

含まれていません。

 

それぞれの物質の有害性やどんなものに含まれるかなどは後のブログで見ていくことにします。

 

 

 

それでは、水質汚濁に係る環境基準はどうなっているのでしょうか。

 

環境基準は環境庁告示第５９号（昭和４６年）「水質汚濁に係る環境基準」に示されています。

 

今まで見てきた人の健康の保護に関する環境基準はこの告示の別表１に物質ごとの項目別に

 

「基準値」と「測定方法」が掲載されています。

 

 

この水質汚濁防止法の有害物質は「土壌汚染対策法」や「静岡県盛土条例」の対象物質や

基準値の元となっています。

 

 

 

では、土壌汚染対策法の規定する有害物質を見てみましょう。

 

土壌汚染対策法では第一グループの揮発性有機化合物等のことを「第一種特定有害物質」とし、

 

第二グループの重金属類のことを「第二種特定有害物質」とし、第三グループの農薬等を

 

「第三種特定有害物質」としています。

 

土壌汚染対策法では「第一種特定有害物質」と「第三種特定有害物質」は土壌溶出量基

 

準（㎎/L）、地下水基準（㎎/L）が決められていますし、「第二種特定有害物質」では土壌

 

溶出量基準（㎎/L）、土壌含有量基準（㎎/㎏）及び地下水基準（㎎/L）が決められていま

 

す。この基準値は土壌含有量基準以外、水質汚濁防止法と同じです。ただし、硝酸性窒素と亜硝酸性

 

窒素に関しては規定されていません。また、農用地のみに関して銅も基準値があります。

 

 

では、静岡県盛土条例（静岡県盛土等に規制に関する条例）ではどうでしょうか。

 

土壌汚染対策法の規定する有害物質と同じ物質にダイオキシン類を加えた29物質が対象

 

となっています。

 

その項目と基準値は静岡県盛土条例施行規則別表第１に掲載されていて、土壌汚染対策法の基準

 

値と同じです。